令和6年度 ご挨拶

 令和6年度が始まりました。

 今年度のチャンギ校は全校児童601名、1年生5学級、2・3・4年生4学級、5年生3学級、6年生2学級、シリウス学級3学級、アルタイル学級2学級、スピカ教室3教室の計27学級3教室でのスタートとなりました。
 今年度も歴史と伝統あるチャンギ校の教育の充実のため、全教職員が力を合わせて力強く学校運営を進めてまいります。

 1966(昭和41)年に開校し、1998(平成10)年4月からは、現在の3校体制(チャンギ、クレメンティ、中学部)となったシンガポール日本人学校は世界中の日本人学校の中でも歴史のある、規模の大きな学校の一つとして現在に至っています。

 3校の中では一番新しい小学部チャンギ校はシンガポールの東部のUpper Changi にあります。緑豊かな広大な敷地に建ち、チヤンギ空港にも近いため、校舎からゆったりと離陸・到着する航空機が見られます。白い立派な校舎は、広い校庭、観覧席もある体育館、低・高学年別の2つのプール、たくさんの遊具が備わったハッピーランド、各種複数の特別教室などを含め、充実した施設環境を誇っています。開校から29年目を迎えていますが、修繕や改築を計画的に行い、安全で学習に適した環境になるよう心掛けています。エントランスに足を踏み入れた来校者はまず、その広い空間に驚かれます。年中暑いシンガポールですが、校内には心地よい風が吹き抜けています。

 本校は、「豊かな国際感覚をもち 世界の人々とつながろうとする子」の育成を学校教育目標に掲げています。シンガポール日本人学校チャンギ校で学ぶ子は、将来、日本と世界の未来を創っていくことになる子供達です。多様性を理解し、他の人と協働して問題の解決に取り組める人、世界に関心をもち地球規模で未来を考える人に成長して欲しいと願っています。そのために、今年度は重点目標として『「未来への挑戦」~ことば、あいさつ、しせいから~』を掲げて進みます。

 本校の特色ある教育活動について、その一部をご紹介します。

 日本各地や現地から選ばれた意欲的な教職員が集まり、互いに切磋琢磨して学び合っています。「主体的・対話的で深い学び」を実現するために、日々、指導法を工夫し、子供達の学ぶ意欲を高めています。

 英語教育にも力を入れています。ネィティブの先生による英語科の授業は1年生から6年生までそれぞれ12の教室に分かれ、少人数で行っています、CEFRの指標に基づき、授業では、読む、書く、話す、聞く の4領域をバランスよく学ぶ工夫がなされています。また、英語科の授業で学んだことを活用する機会としてイマージョン音楽やイマージョン水泳の時間を設け、英語で授業を受けたり、現地校交流や探求科基礎の校外学習などで英語を使ったりする場面を設定しています。

 探究科基礎(総合的な学習の時間)や生活科の学習をはじめ、各教科で異文化を学ぶ機会を取り入れています。学年や学習課題に応じ、シンガポールの様々な場所を訪れる校外学習や隣国マレーシアへの修学旅行、現地校や大学との交流学習、年に3回行われる民族衣装デー、オンラインを利用して日本の小学校と交流し、シンガポールについて学んだことを伝えるなど、シンガポールならではのプログラムがたくさんあります。

 ICT教育の充実にも力を入れています。発達段階に応じて計画的に指導を進めており、高学年の授業では、情報端末を積極的に活用し、クラス全体やグループで自らの考えを伝え合う授業を行っています。

 特別支援学級(知的・情緒)と通級指導教室を併設し、充実した特別支援教育を行っています。個別の支援計画や指導計画に基づき一人一人の教育的ニーズに応じた適切な指導と支援を推進しています。昨年度から中学部にも特別支援学級が開設されたことにより、小・中連携を図り一層の充実を図っています。

 本校の本年度の学校経営目標と方針は以下のグランドデザインでもご確認ください。

 たくさんの夢をもつチャンギっ子が日本中、世界中から集まってきた仲間や先生達と過ごす1年間が人生においてかけがいのない時となるように、また、自分の未来への挑戦の日々となるように大切に過ごさせていきたいと考えています。失敗を恐れず、積極的に、どん欲に何事にも挑戦し、自信を高めていく姿を後押しする1年としたいと考えています。
 保護者の皆様、日本人コミュニティー、関係機関の皆様には、今後とも、ご理解・ご支援をよろしくお願いいたします。

令和6年4月
シンガポール日本人学校小学部チャンギ校
校長 中谷扶美子

R6~グランドデザイン(チャンギ校)

 

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